大阪市、「民泊」開業の規制強化へ 〜木造・鉄骨アパートでの営業を原則認めず〜
大阪市は、民泊施設における騒音などのトラブルが相次いでいることを受け、旅館業法に基づく民泊の営業許可の要件を厳格化する方針を固めました。市議会9月定例会に「旅館業法施行条例」の改正案を提案し、10月中の施行を目指しています。
■ 背景にある「騒音トラブル」と特区民泊の受付終了
大阪市はこれまで、増加するインバウンド需要に対応するため、国家戦略特区法に基づく「特区民泊」の普及を推進してきました。しかし、宿泊者による深夜の騒音やごみのポイ捨て、問題発生時に「運営者と連絡が取れない」といった周辺住民からの苦情が相次ぎました。これを受け、市は監視指導体制の強化が必要と判断し、今年5月に特区民泊の新規開業申請の受け付けを終了しています。 一方で、受付終了後から旅館業法に基づく民泊の開業相談が急増したため、同様のトラブル再発を防ぐべく、条例改正による独自規制の強化に踏み切りました。
■ 遮音性の高い建物の要件化と「従業員の常駐」を義務化へ
市に寄せられた特区民泊に関する騒音苦情(2024~25年度)のうち、8割超にあたる243件の施設が木造または鉄骨造りでした。そのため今回の改正案では、すでに入居者がいる建物で新たに民泊を開業する場合、木造や鉄骨造りの長屋・アパートは原則として認められなくなります。代わりに、遮音性が比較的高い鉄筋コンクリート(RC)造や鉄骨鉄筋コンクリート(SRC)造であることが営業許可の条件に追加されます。 さらに、新規・既存の事業者を問わず、利用客が宿泊している間は施設の1キロ以内に従業員を常駐させることが義務づけられます。大阪市内で民泊運営に関わる事業者は、施設の要件や管理・運営体制を改めて見直す必要がありそうです。